それ、他人目線で書いてます?
字を丁寧に書けん人って、
子どもさんだけやのうて、大人でもいてはりますでしょ?
ナンでかな~とずっと不思議やったんですが、
スーパー飛び級っ子のH君を観ていて、ハタと気づいたのです。
自分目線か、他人目線か。
この違いです。
ここでいう「字が丁寧」というのは、
別に「達筆」という意味合いやないんです。
字の丁寧乱雑なのと、字の筋の善し悪しとは別物ですから。
だって、本気で書いたらめっちゃ達筆の子って、
イマドキの子には少なくないんですよね。
ナンでかというと、
曲がりなりにも?低学年機にお習字を習っていた子が多いからです。
ところが、計算式を書かせると、まあ乱雑なこと。
字が薄い。
字が細い。
要するに、はっきりとした字を書かないということ。
書けないのではなく、書かないのです。
ナンでそれを言いきれるかというと、
気分がのっているときは比較的シッカリとした字が書けるからです。
字が気分によって変わるなんてね・・・。、
それやったら、こっちもこっちで言いたいことあるで。
一言いわせてもらいまひょか。
アンタの気分の善し悪しなんか、
知らんわ。
アンタの気分の善し悪しに、
ナンでこっちゃもつき合わなアカンねん!
あ、一言やのうて二言になりましたね・・・。
お母さんやお父さんがナンボ注意しはっても
字を丁寧に書かない子っていますよね。
その子の潜在的な意識は、こないなってるみたいです。
なんぞの意図があってやってたら、確信犯です。
子どもさんがそんなことねぇ・・・。
ですから100%の確率で、無意識にしているんです。
キレイに書こうと思てんねんけどな、
ついつい忘れんねんというやつです。
ナンでこないなるのかというと、こういうことなんですね。
自分はこんな字しか書かれへんねん。
自分が分かったらエエやん。
完全に「自分目線」や~ん。
字をはっきり書かないことが原因で誤答とみなされて×になるという経験は、
字を丁寧に書かない子であれば、必ず1回や2回はあるはずなんですが、
一向によくならないのは、喉元過ぎれば熱さを忘れるというパターンやからです。
中2でもツッコミどころ満載の字を書く子なんて、わんさかいます。
スマホとかタブレットとかで、
指先だけでチョイチョイと動かせば文字が打ち込める時代です。
そやさかい、字を書くということが、
そんなツールがなかった時代から比べたら、
めっちゃ少のうなってるのでしょうね。
ところが、中3になると、不思議なことが起こるのです。
その理由は、受験です。
「もう受験生やからな~、ちょっとはマシな字い書かんとハズや~ん」
きっかけは、こんなモンです。
「自分が分かったらエエやん」
⇒「入試で見間違われたら減点されるやん。それで不合格になったらどないしょ~」
⇒「採点者にちゃんと見てもわなアカンやん。」
でもまだまだ他人目線ではありません。
「ちゃんと見てもらわなアカン」ということは、
「自分の答案を見間違えられたら困るから」です。
ね? まだまだ自分目線でしょ?
私ですが、いつから他人目線になったかというと、
塾屋を仕事にしてからです。
先日もラサールの入試問題を解いていて、
自分が解いたものは、メッチャ字がきったない(汚い)。
さて、これを生徒に伝えなアカンわけです。
そうなると、このきったない字のモンは、
とてもやないですが生徒には見せられんので、
「よそ行きの字」に書き直さなアカンのですね。
おまけに、中3生の誰が見ても分かるように、
ストーリー性をもたせなアカンというおまけつきです。
ここで初めて「生徒のために」という意識、
いわゆる他人目線という意識が入ってくるのです。
相手に伝えたいという強い意志が生まれて、
初めて他人目線の字になるのです。
ですから、こんなこと言うたら叱られるかもしれませんが、
エエ年こいた大人やのに、字をめっちゃ乱雑に書く人は、
自分の意志を相手にちゃんと伝えたいという意志が
少なからず不足している人ということになります。
ワタシ、こんな人とつき合いたないわ。
だって、ちゃんとコミュニケーションでけへんもん。
コミュニケーションが成り立てへん人と話すのん、
メッチャめんどいもん。
(何か特別な理由があって、
例えば身体的とか精神的とか、そういう理由があって
どうしても書けない人のことを指してはいません。
そうではなくて、自分の想いを相手にちゃんと伝えたいという
意志力を感じられない人のことを指します)
小学生でも、その子の出来る範囲で丁寧に書かへんかったら、
一応は見ますが、容赦なくダメ出しをします。
中学生になってもそんな字を書いた場合は、見ないで突き返します。
高校生でそんな字を書いたモンをワタシに見せたら、
こない言われますよ。
お前さんの代で、日本語を滅ぼす気か?
もちろん見ません。突き返します。
字は体を表すといいますからね。
字はあなたの心なのです。
他人目線の思いやりのある字で、
ちゃんと自分の想いを伝えたいものです。
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